私が薬剤師を目指したのは、同じく薬剤師である父の影響でした。
父自身も薬剤師の仕事をしながら、会社の経営をしていました。人付き合いは決してうまくありませんでしたが、同業者にも頼りにされ、社員のひとりひとりを尊重し、大切にしてきたように思います。「働き方改革」などという言葉のない時代に、有給を増やし、労働時間を短くするなど、スタッフが気持ちよく働く環境づくりは意識していたようです。大正時代の創業というと、古くさいイメージをもたれるかもしれませんが、基本理念はそのままに、時代のニーズに合わせたしなやかな変化こそが、長続きのコツなのだと思っています。
今、調剤薬局や薬剤師を取り巻く環境は、時代のニーズによって変わりつつあります。機械化や情報化が進み、薬剤師のはたすべき仕事は薬を調剤して渡すだけではなく、患者さんに寄り添った丁寧な説明や、薬歴を踏まえた健康サポートにシフトしていきます。
これまではたまたま目に入った薬局に入っていた患者さんも、より親切な薬局を探して選ぶ時代になるかもしれません。そうだとすると私たちは、「選ばれる薬局」そして「選ばれる薬剤師」を目指していかなければいけません。
薬剤師の仕事は、巷で言われるほど簡単な仕事ではありません。
薬の調剤ミスは絶対にあってはならないし、わかりやすく説明する話術も必要、体のつらい患者さんをできるだけお待たせしない作業スピードも大事ですし、日進月歩の医療や薬学に関する勉強も怠ることはできません。
ニシザワは若手からベテランまで、幅広い年齢のスタッフが働いていますが、課題があれば年齢にかかわらず意見を出し合い、新しい薬や医療について学ぶ姿勢があります。スタッフのチームワークが良く、いつでも助け合える仕事仲間であることが、良い仕事をするための近道だと思っています。
私は薬剤師としても経営者としても若輩者かもしれません。しかし、共に店に立ち、共に考え、共に学んでいく姿勢、なんでも言い合える風通しの良さは持ち合わせているつもりです。一緒に、「選ばれる薬剤師」を目指してみませんか?